最近の事件に思うこと
- 藤井 浩行
- 2022年12月9日
- 読了時間: 3分
最近、静岡県裾野市の保育園で働く3人の保育士が、園児を虐待したということで逮捕されました。報道の範囲でしか内容は分かりませんが、大きな悪意の無い軽い気持ちでの行動だったかもしれません。しかし子供たちの表面的な記憶には残らないかもしれませんが、潜在意識にはしっかりと体験が貯えられたのではないかと思います。そのことが、その子たちの人生の中でいろいろと影響を与える可能性がある事を考えると、子どもたちが気の毒でなりません。
☆ 初心を忘れない
☆ 思いやりの心を持つ
☆ プロ意識を持つ
これは「職員への提言」(ホームページより)というカタチの園の職員に対する教育方針、あるいは行動理念ですが、残念ながら実践されていなかったということになります。価値前提(言動の前提となる価値観)が共有、浸透できていなかったという事です。
信頼関係の中で、職員同士がこういった価値前提について話し合うことができる風土があれば、このようなことは起きていないのではないかと思います。
組織における「心理的安全性」の重要性が、このようなところにあります。

それでは問題の保育士の人たちは、弱い者いじめをするような、もともとそんな人たちだったのでしょうか。
そうではなかったのではないかと、私は思います。もともとは子供が好きで、何か役に立ちたいと思って保育士の道に進んだのだと思います。しかし現場の大変さ、コロナでの管理や対応の難しさなど、いろいろとストレスのかかることもあって、イライラした感情や思い通りにならない気持ちが行動に出てしまったのかもしれません。これはあくまでも憶測であり、また保育士の人たちを擁護したいわけでもありませんが。
もし、そうだとすると「パーソナル理念」があったら、このようなことにはならなかっただろうと思います。「パーソナル理念」とは自分の価値観を文言化したものです。これは自分の言動の規範にもなりますし、ものごとの判断基準にもなります。もし彼女たちに「パーソナル理念」があったとしたら、自分の行動を省みることができたと思います。そして自分で修正できたと思います。
私たち人間は、状況や反応の飲み込まれると、思いもよらない言動をしてしまうことがあります。しかし自分の価値観が明確になっていれば、状況や反応に飲み込まれた時に、そのことを意識することができます。そして自分をコントロールすることができます。もしその場で出来なかったとしても、時間が経ってから気づいて修正することができます。
「パーソナル理念」は、自分の人生の指針となるものです。そして本来は、自分の価値観に沿った満足のいく人生をサポートするものです。一度じっくりと自分自身と向き合って、価値観を明確にしてみることをおすすめします。人生がさらに豊かになることと思います。
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