リーダーとファシリテーション
- 藤井 浩行
- 2022年4月13日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年5月11日
以前、所属していた会社では8年間、経営者を対象としたリーダーシップ研修に携わりました。そこでのファシリテーター経験を基に、最近ではファシリテーションについてのお話をさせていただくことも多くなりました。そんな中で強く感じるのは、これからのリーダーに必要なのはファシリテーションスキルだということです。そしてスキル以上に大切なのはそのマインドであり「在り方」だと考えています。

ちなみにファシリテーションとは集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。その役割を担う人がファシリテーター(facilitator)です。
経営環境や顧客ニーズが不透明で多様化している今日において、企業の課題として如何にして組織の創造性を発揮し環境に柔軟に適応していくかということがあります。まさにイノベーションですね。
そのために多くの知恵を結集し、より創造的なアイディアを生み出していく必要があります。そのような「場」を創ることが、これからのリーダーには必要でしょう。
Google社の「プロジェクト アリストテレス」において明らかになったのは、効果性の高いチームにおいて最も重要なのは「心理的安全性」であるということです。
主な効果は以下のようです。
1.離職率が低い
2.多様なアイディアを利用する
3.収益性が高い
僕がファシリテーターとして意図を持っているのは、まさにこの「心理的安全性」です。
ポイントはチームに「承認」「貢献」の床(前提)を敷くことだと考えています。「承認」「貢献」の共通認識をメンバー間に構築することです。
そのためには一般の業務を離れて、「心理的安全性」を構築するためのトレーニングを必要とすることもあります。研修と言うカタチでのトレーニングですね
「承認」「貢献」の場には「感謝」が生まれ「信頼」が深まります。そのことをチーム全体で「体験」することが大切だと考えています。「体験」からしか学べないことがあるのです。
「信頼」は「オープン・誠実・主体性」の場を実現します。そのような場では「対話」が生まれ、目標達成や問題解決のためのアイディアが生まれます。
4月1日から中小企業においても「パワハラ防止法」が適用になりましたが、「承認」と「貢献」の文化がある職場においては心配のないことだと思います。
ドラッカーはリーダーの要件として「リーダーシップを地位や特権ではなく責任と見ること」と言っています。
しかし実際にリーダーのポジションにいる人には、それが地位や特権と捉えている人も多く見受けられます。そのようなリーダーの周り(場)に「心理的安全性」は生まれにくいと考えます。
まずはリーダーが「承認」と「貢献」の「在り方」を生き、実践することが大切だと考えます。そしてチームメンバーと同じ床に立ち、強みと可能性の発揮をサポートしていくことが大切です。
Comments