イラショナル・ビリーフ
- 藤井 浩行
- 2020年5月11日
- 読了時間: 2分
般若心経というお経に次のような一節があります。 「心無罜礙、無罜礙故、無有恐怖…」 その心は何物にも執着せずにわだかまりがない、わだかまりがないから恐れる事がない…という意味のようです。
私たちは、人生において様々なこだわりや執着を持って生きているようです。
「必ず~だ」「絶対~だ」「~ねばならない」「~べきだ」と表現できるような時は、何かにこだわっていることが多いのではないでしょうか。
そのこだわりが真理であるならば、そのように言えるかもしれませんが、私たち人間は、ただ単に思い込んでいるだけということも少なくないのではないかと思います。
「私は何をやってもうまくいかないんです」
「私は誰よりも体が弱いんです」
「私はまったく魅力がないんです」

そんなことを言う人が居るかもしれません。
本当にそれは真理でしょうか。
「本当に何もかもうまくいかない人だったら、今こうして存在しているでしょうか」
「本当に誰よりも体が弱い人なら、今この瞬間も横たわっているのではないでしょうか」
「本当に何一つ魅力が無い人なら、こうして会話しているでしょうか」
「本当にそう?」と問いかけると、必ずしもそうではない、、、ということもたくさんあるのではないかと思います。
しかし私たちは間違った信念を強く持っていることがあります。
それを論理療法の分野ではイラショナル・ビリーフと言います。
「非論理的な信条」とでも言うのでしょうか。
イラショナル・ビリーフは、頑固で非論理的で現実と一致していない特徴があります。
そのような言動を繰り返していたら、非生産的な同じことの繰り返しかもしれません。
同じ言動からは、同じ結果しか生まれないでしょう。
うまくいっているのならそれを続ければよいのですが、もしそうでないのであれば、何かを変える必要があるかもしれません。
「必ず~だ」「絶対~だ」「~ねばならない」「~べきだ」と心に浮かんだときは「本当にそう?」と自分自身に問いかけてみることをおすすめします。
そこから新しい可能性が拡がるかもしれません。
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