「親密」な関係づくり
- 藤井 浩行
- 2021年12月19日
- 読了時間: 2分
心理学に「交流分析」と言う分野があり、「ストローク」という重要な概念があります。
「ストローク」は「自己または他者の存在を認める働きかけ」のことを言います。
関心や関りと言って良いと思います。
「人間はストロークなしでは生きられない」
「人間の行動はストロークを求めて行われる」
と言われ、「心の食べもの」と例えられます。
人と人の関りが大切ということですね
また「交流分析」では、「人は時間を構造化」すると言います。
自分の人生(時間)をどのように使うかを決めたいという欲求があるというのです。
時間の構造化には6つの方法があります。
1.ひきこもり…一人になりたいような状態
2.儀礼…形式的なやりとり
3.雑談…心理的に浅いやりとり
4.活動(仕事)…かなりストロークのやりとりが活発
5.ゲーム…心理的なゲームのことを言い、ゆがんだ形でのストロークのやりとりです。非生産的な特殊なコミュニケーションパターンですがストロークは多くなります。
6.親密(親交)…非常にストロークが多いやりとりです
「6.親密」な状態では共感があり、お互いの価値を認め、信頼、尊敬があります。安心してオープンに自分を表現できる状態です。

僕の研修では、何回か継続して定期的に行うものに関しては「本の読み合わせ」をすることがあります。
参加者全員が同じ本を読んで、どういう部分でどんな気づきや発見があったかをシェア(分かち合い)をするのです。
目的は、チーム内に「親密」な関係を創ることです。チーム内の信頼関係を深め、仕事でのパフォーマンスを上げるためのチームビルディングです。
僕はセッションファシリテーターとしてのこれまでの経験から、チームメンバー同士の情報量と信頼の度合いは比例すると確信しています。
そしてその情報はパーソナルなものであるほど効果的です。
「本の読み合わせ」が効果的なのは「お互いが利害関係なく自己開示できる」からと考えています。そこから「相互理解」が深まるのです。
そして肯定的なストローク交換も多くなります。
もちろん「場」を創るという事前のセットアップやシェアの内容を深掘りするファシリテーターの力量が重要ですが、「親密」な関係づくりにはとても効果的な実習です。
Comments