「尊徳記念館」で考えたこと
- 藤井 浩行
- 2019年9月6日
- 読了時間: 2分
かねてから行きたいと思っていた、小田原の「尊徳記念館」に行きました。
一介の農民から、国の仕事を任された尊徳さんは、僕のあこがれです。彼はビジョンを創り、目標を決めて、知恵を発揮しながら最大限の努力をして目標を達成し、その利益(経済的なものばかりでなく)を未来に再投資していきます。

最初は自分のためだったかもしれませんが、それが結果として周りの人のためにもなっていき、最後には無私の在り方で世の人の幸せのために働いた人です。自分の体験からしっかりとした思想を持ち、その実現のための方法を創作し解決していったことに魅了されます。その根底には自由と民主主義があります。
そしてまさに今必要とされている、「持続可能性」「安定経営」「社員重視」などの概念を実践しているように思われます。
また農業は天候次第で外部要因の影響を大きく受ける分野ですが、そのことと正面から向かい合って問題を解決していきます。まさにどんな時も「自分が源泉」で「危機管理能力」も非常に高いリーダーだったように思います。自分の力ではとうていコントロールできないことさえも、許容し誠実に対峙していく中で哲学的な「一円」思想が生まれていくのだと思います。
すべての物事はひとつの円の中で融合し支えあって存在している。その抽象的な思想、哲学を現実の問題解決につなげているというが凄いところです。
経営を語る書の中に「儲けのない理念は寝言だ。理念のない経営は罪悪だ」という言葉を見ることがありますが、もともとは尊徳さんの言葉のようです。「経済の伴わない道徳はたわごとであり、道徳を伴わない経済は罪悪である」
「尊徳記念館」には、本人が身に着けた羽織が展示されています。その前にたたずむと、何とも言えないパワーを感じるようでした。尊徳さんの人生が迫ってくる感じでしょうか。尊徳さんの足元にも及びませんが、自分のできる貢献をしていきます。
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