「再決断」
- 藤井 浩行
- 2021年12月16日
- 読了時間: 2分
先日の研修で嬉しいシェアがありました。
自分自身に「そのままでいい」という許可が下せるようになった、と言うのです。
それはこういうことでした。
カフェで接客の仕事をしている彼女は、時々「このお客さまは嫌いなタイプ」と思うことがあるそうです。
人間であれば誰でも人の好き嫌いはあるので、あって当然のことだと僕は思うのですが、以前の彼女は「お客さまに対して、そんな風に考えることはいけないこと」と考え「こんな自分はダメだ!」と自分を責めていたそうです。
善悪や白黒をはっきりさせる傾向があったのです。
なので「そのままでいい」と自分を許すことを意識してみたのです。
そして、「好き嫌いと思うことは自由だよね。そして接客はしっかりやる」と捉えてみたのです。
その結果「自分にダメ出しすることから解放されて楽になった」とのことでした。
これは大きな「違い」です。
彼女の人生はあと数十年あります。
その間、ことある度に自分を責めながら生活するのと、自分を許すことができるのとでは人生の質が全く違うと思うからです。
起こっている事実は同じでも「捉え方」が変わると、まったく違う結果・効果が生まれます。

私たちはものごとを「フレーム」(捉え方)を通して認知しています。
その「フレーム」の一つに、論理療法で言う「ビリーフ」があると僕は考えています。
「ビリーフ」は「ラショナル・ビリーフ」と言われる「論理的な信念」と「イラショナル・ビリーフ」と言われる「非論理的な信念」の二つに分類されます。
彼女の例は「どんなお客さまでも好きでなければいけない」というイラショナル・ビリーフが「(人間である私は)好き嫌いと思うことは自由だよね」というラショナル・ビリーフに転換したのだと思います。
人は、長年やってきた「生き方」や「ものごとの捉え方」を変えるには、どんな小さな事でも大きなエネルギーを必要とするようです。「変わらない」のが安心だし楽だからです。
だから「変わる」ためには、「変わる」という「再決断」が必要です。
これまでの人生は、過去の「決断」の結果だからです。
上手くいっている「生き方」や「ものごとの捉え方」を変える必要はありませんが、もし変えたいと思うことがあったら「再決断」していったら良いですね。
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